エギングとは

エギングとは、その名の通り「エギ」を使ってイカを釣る釣りのことを指します。ターゲットは基本的にアオリイカですが、コウイカやケンサキイカなど、イカ全般を狙う釣りも広い意味でエギングに含まれます。

道具は非常にシンプルで、ロッドにPEラインを巻いたリールをセットし、その先にフロロカーボンのリーダー、そしてエギを結ぶだけ。これで岸から手軽にアオリイカを狙うことができます。

エギングの起源は、漁師が松明の後にイカが群がる様子を見て、「イカは焼けた木を好む」という発想から漁具を開発したことに始まると言われています。「餌木」という当て字はここから生まれました。もともとは船からエギを引いて釣る漁法でしたが、現代ではカーボン製のロッドでエギをキャストするスタイルが主流に。20〜30年前にPEラインが普及したことで爆発的なブームとなり、今では北海道から沖縄まで全国で楽しまれるゲームフィッシングとして定着しています。

ロッド選びのポイント

エギング専用ロッドは、8.3〜8.6フィート、パワー帯はML〜Mクラスが主流です。長いロッドは糸のコントロールがしやすく飛距離も伸び、シャクった際に大きなスラックを生み出せるのが強みですが、その分重く感じやすいという弱点もあります。逆にショートロッドは軽快でダイレクトな操作感があり、キャストの精度も出しやすい一方、スラックや飛距離では劣ります。

初心者には、8.3フィート前後でML〜少し弱めのLクラスのロッドがおすすめです。少しでも軽さを優先することで、慣れないシャクリやキャストの動作がしやすくなります。

エギングロッドとアオリイカ
マルチピースロッドなら、遠征先にも気軽に持っていける。

エギの選び方

エギは「大きさ(号数)」と「フォールスピード」の2軸で選びます。号数は2.5号・3号・3.5号・4号が中心で、まずはオールシーズン使える3.5号を基準に考えるとよいでしょう。イカのサイズやベイトが小さい時は2.5〜3号、風が強い時や大きなベイトを捕食している時は4号を使うのが基本です。フォールスピードはシャロー・ノーマル・ディープの3タイプがあり、ノーマルタイプはおおよそ1メートル沈むのに3秒が目安です。

夜のエギングで釣れたアオリイカ
サイズとフォールスピード、この2軸で状況に合わせて選ぶ。

基本の釣り方

エギングの基本サイクルは「キャスト → フォール → シャクリ → フォール」の繰り返しです。まずエギを遠投し、パッケージに記載されたフォールスピードを参考に、狙いたい層までカウントを取りながら沈めます。そこから竿を煽ってリールを巻く「シャクリ」でエギを跳ね上げ、再びフォールさせて同じ層に戻す、という動作を繰り返します。

イカが実際にエギに抱きつくのは、シャクリの最中ではなく、その後のフォール(誘いの間)であることが多いため、この「間」を大切にすることが釣果を左右します。

フォールには大きく分けて2種類あります。糸にテンションをかける「テンションフォール」は、エギを水平に近い姿勢に保ち、ゆっくりと長い時間イカを誘えるのが特徴です。一方「フリーフォール」は、エギ本来の45度の姿勢のまま自然に落とす方法で、イカに違和感を与えにくいという利点があります。

堤防でのエギング釣果
キャスト、フォール、シャクリ。このサイクルの繰り返しが基本。

シャクリのバリエーション

シャクリにも種類があります。竿を煽るごとにリールを1巻きする基本の「ノーマルジャーク」に加え、手首を軽く返してリール主体で細かく動かす「ショートジャーク」は、連続して素早くエギを動かせるのが特徴です。また、竿とリールの操作を分けて行う「スラックジャーク」は、大きなスラックを生かした派手なダートアクションや、エギを縦方向に大きく持ち上げる動きが得意です。

PEラインの特性を活かす

エギングがPEラインを前提に組み立てられているのには理由があります。PEラインは比重が軽く水に浮くため、沈んだエギに対して水面から斜めにラインが張る形になります。竿からの力は、水面に浮いたラインの頂点を経由してエギに伝わるため、エギは真上に持ち上がるような動きをします。これにより根掛かりがしにくく、手前に寄りすぎずに丁寧にアクションをつけられるのがエギングならではの特性です。

ランディング直前のアオリイカ
PEラインの浮力が、根掛かりしにくい丁寧な誘いを生む。

道具選びも釣り方も奥が深いエギングですが、まずは基本のサイクルを押さえるだけで十分楽しめます。次回はリールやラインについても掘り下げていきます。

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